XPS 17 9710の長所・短所

【この機種の立ち位置】

究極の画面占有率でお部屋を彩る、17.0型16:10ノート

一覧性・視認性ともに15.6型フルHDを圧倒
FHD+で縦120px増だが、100%表示の文字サイズも上回る)

2ウェイ4スピーカー搭載で低音もスゴイ(2.5W×2+1.5W×2)

8コアi7のCinebenchマルチもスコア順当

GeForce RTX 3050(専用4GB)か3060(6GB)で選択可
(性能やTDPは後者のが高いが、選別品ゆえ同じ負荷なら低発熱)

⑥動画ストリーミングまでの低負荷は、ほぼファンレス駆動で騒音なし
(この機種を高負荷にする用途は少ないが、その場合の騒音は大きめ)

⑦97Whの特大バッテリ搭載
(バランス設定、輝度150cd、WEB閲覧での駆動時間は下表にて)

ホームポジションが画面中央と正対する、テンキー無しキーボード
(テンキー有の不自然な視界は、15.6型⇒17型だけで殆ど解消するが)

選べる画面はいずれもシャープ製IPSで

・文字やサムネ画像クッキリなUHD+(3,840×2,400px。+41,800円)
・省電力と、窓際での視認性に優れるFHD+(1,920×1,200px)

となっており、特性は以下の通りです。
(★5点を一般的な満点とする)

特性↓画面→ UHD+(タッチ対応) FHD+(非光沢)
色域 ★★★★★★(AdobeRGB 90%) ★★★★★(sRGB 100%)
最高輝度 ★★★★★(490cd) ★★★★★(580cd)
コントラスト ★★★★ ★★★★★
応答速度 ★★(激しいシーンで残像) ★(マウスカーソルに残像)
低反射処理 ★★(ゴリラガラス6) ★★★★★
チラつき難さ ★★★★★(チラつき無し) ★★★★(実用輝度チラつき無し)
バッテリ持ち ★★★★(10時間前後) ★★★★★(15時間前後)

UHD+はsRGB 100%超える広色域ですが、
それなりの色調整は出荷時にされてる様で
そのまま使い始めても弊害ないでしょう。

一方のFHD+はガラス無し非光沢ですが、
粒状感なく黒表現もまずまずです。
コチラは輝度30%以下でチラつきますが、
150cd未満の話なので実用上は問題なさそうです。

狭額縁すべてではないですが、
この機種の残像やら、UHD+の下辺が微かに光漏れするの
狭額縁対応パネルに有りがちな現象です。

「フルカスタマイズ」モデルでは

・メモリ16~64GB
・SSD 512GB~2TB
・Win 10のHome / ProやOffice有無など

を選択できます。

【その他、特徴】

〇薄さ19.5ミリのスタイリッシュ筐体。アルミ外装+カーボン内装
(本体重量はFHD+で2.21kg、タッチガラスあるUHD+で2.42kg)

〇SDカードスロットはデジカメと共有し易いフルサイズ
(読み書き高速だが、カードは装着時1cm弱の出っ張り)

〇電源ボタンに指紋センサー内蔵。ログインまでが1タッチ

〇M.2 2280スロットが2つ
(SSD交換は底面開くのにヘラ必要だしバッテリ外したりで手数いる)

【短所・注意点】

×大型ボディゆえに必要となる補強が充分とは言えない

見た目は高級ですが15型クラスの肉厚のまま拡大してるので
上半身、下半身とも ひねると多少、軋みます。

ヒンジ幅も同様で、
ディスプレイ角度の調整で微かに軋みます。
(ディスプレイは最大150°まで開く)

あと当たり前ですが、
画面枠が細すぎるのでタッチパネル版は
開閉時など誤操作注意です。

×キータッチにクリック感あるの救いだが、ストローク1.3ミリは浅め

△タッチパッド巨大でスクロールし易いが物理ボタン無いし確実性に欠ける
(この辺は指紋も目立つ)

△あえてKiller製Wi-Fi 6採用だが、インテルより優れる用途は限定的

△Thunderbolt 4×4ポートだが、USBフルサイズやHDMI無し
(USB-Cからそれらへの変換アダプタは同梱)

×ACアダプタが130Wとスペックの割に小さ過ぎ
(高負荷じゃ電源接続でも10%前後/時のバッテリ消費)

×先進の冷却機構もってしても負荷それぞれで内部温度たかめ

大型65mmファン2基+ベイパー チャンバー搭載ですが、
高負荷だと充分って程じゃなく
低負荷だとファン動かさないせいです。

低負荷でもキーボード中央などヌルいですが、
常時ファン動いてると埃すって後々も面倒なので
良し悪しは使い手さんや併用PCでも変わるでしょう。

ちなみに排気口は背面ですが、エアフローは
ディスプレイ角度に依存しませんから外付モニタも安心です。

まとめると優先順位が

高性能 > 静音 > 薄型 >>> 排熱、低コスト

な、セレブ向け機種です。

PC愛好家の庶民がご検討の場合も、
据え置き、モバイルと既に頼れるPCお持ちで
3台目に生活を彩る機種ほしいってなら反対はしません。
こういうの自腹で買えるオトナに私もなってみたいです(笑)

XPS 17 ノートパソコン(2021年6月4日発売)