ThinkPad T495、T495s、X395の裏事情
【共通の特徴】
それぞれT490 / T490s / X390(以下「ベースモデル」と記述)の
Ryzenプロセッサ版ながら、
インテル無線2×2搭載の意欲作です。
T495 / T495s / X395(以下「Ryzen 3兄弟」と記述)に搭載されるRyzenは
発熱枠(定格TDP)こそ薄型ノート用Core i と同じ15Wですが、
Core i7⇒Ryzen 7で短編動画の書き出しなら
待ち時間を最高2割ほど減らせます。
一方、Ryzen 3兄弟は
冷却ファン回ってる頻度がベースモデルより多めですし、
負荷全域で筐体温度も高めです。
この世代Ryzenはワットパフォーマンスの照準を
エンコードなど高負荷側に合わせており
モバイル用途での不利は否めませんから、
バッテリ容量がベースモデルと共通な3兄弟においても
持ちはかなりの悪化です。
あと、細かい事ですが
ベースモデルはUSB-Cの1つがThunderbolt 3対応な所、
Ryzen 3兄弟だとライセンスの問題か非対応です(4K@60Hz出力は可能)。
応答性含めてベースモデルで完結し得るメインストリームThinkPad
にまでRyzen版が投入されたそもそもの理由は、
ライバルCore i プロセッサの仕入れ交渉を有利に運ぶ為に他なりません。
Ryzen 3兄弟はベースモデルより機種名の数字が大きく
ベースモデルが最新じゃないかの様な誤解を生みますが、
想定ユーザは極めてニッチなので
下述する通り、お勧めするにしても精々T495位でしょうかね。
【T495の特徴】
RyzenもCore i 同様に上位から7,5,3となりますが、
Core i3選べないT490に対してRyzen 3から選べるT495は
最安構成2.5万円安と敷居の低さも魅力です。
しかしRyzenの5⇒3はCore i の5⇒3ほど目立って性能おちませんし
(スレッド半減でも物理コア4のままが効いてる)、
Ryzen 3のお得感はホンモノです。
画面はT490と違ってWQHD(HDR)やPrivacy Guard選べなく、
残る選択肢は「省電力(FHD)」と
発色で劣るノーマルFHD(タッチパネル含む)のみです。
安定性・省電力のCore i に対しRyzenはエンタメ特化なので
HDR画面えらべないのが面白みには欠けますが、
「省電力」パネルも表示品質は悪かないですし
何よりRyzenの弱点である電気食いを補えます。
実は「省電力」パネルはAUO製かシャープIGZOのいずれかが載って来る
のですが、コントラストや最高輝度といった視認性はどちらもかなり優秀で、
目の疲れ難さや色域は悪い方(後者)でも上記5段階評価となりますから
友人にお勧めしても恥をかくこたないでしょう(笑)
T490と違って専用メモリあるグラフィックも選べませんが、T495は
USB-CだけじゃなくHDMIでも4K@60Hz出力をサポート(メモリ16GBお勧め)
しますから、据え置きからホームモバイルにまでお得に活躍するハズです。
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【T495sは・・】
画面はこちらもWQHD(HDR)選べません。それどころか日本向けにゃ
発色で劣るノーマルFHD(タッチパネル含む)しか割り当て無く(投稿時)、
この時点で首を傾げます。
最小構成がRyzen 5なので価格帯を考慮するとT490sとの差額も僅かですし、
よりモバイル色の濃いsに電気食いRyzenはお呼びじゃないでしょう。
(T490sにあるシルバー筐体も選べません)
【X395は・・】
こちらもお得なRyzen 3選べるものの、
特別な「省電力」パネル無きX3シリーズで実用に足るFHD選ぶと
実駆動8時間すらキビシイのが現実です。
Tシリーズより更にモバイル寄りなXで
このバッテリ持ちは致命的でしょう。
画面の選択肢はX390と共通ですが
X390のタッチ無しFHDで選べるカーボン天板はX395じゃ選べなく、
本体重量も凡庸です。
X390はCore i3選べるので最小構成が1万円差しかありませんし、
そもそもモバイル専用なら性能も陳腐化し難いので
丈夫で長持ちなThinkPadじゃコレ又、ケチる差額じゃありません。