ThinkPad P70 4K液晶モデルの長所・短所

P70

【お知らせ】後継モデルP71が発売されました。P70からの変更点は

①インテルやQuadroプロセッサの年次更新
②そのドライバ提供ないWin7が選べなくなった

の2点です。P70は仕事柄、かなりの台数を検証して参りましたので
P71ご検討の方もこの記事を参考にして頂ければ幸いです。
(VR ReadyのQuadroはTDP 100Wのみなので排熱は厳しいかと)【お知らせ終】

【この機種の立ち位置】

タワー側PCを「過去の遺物」に追いやった、初のノートです。具体的には

◎高性能なのに軽作業では排気口から風すら出てこない

少なくともQuadro M3000MやM600MでHDD非搭載なら、
情報収集や文書作成で完全に無音です。
(特にM3000Mの方は、かすかなコイル鳴きすら発生しない)
冷却ファンは2基搭載ですが
羽の材質から違いますので回っても擬音語すら思いつかない静けさです。
吸気口が防塵メッシュなのに高負荷連続でも筐体に体温こえる個所もありません。

◎一覧性、視認性、文字の滑らかさに圧倒される17.3型4K画面

200%の表示サイズ(フルHD相当)、輝度75%で使ってる限り、
文字の滑らかさからチラツキの無さに至るまで
印刷物みてるのと何1つ変わりません

写り込みが極限まで抑えられてるので
dynabookの13.3型フルHDほどは白画面が綺麗じゃないですが、
良く言えばその辺まで含めて紙に近い質感ではあります。

圧巻なのは、普通の明るさの部屋で黒画面を表示すると
ディスプレイOFFかと間違える程に完全な黒を表現できる事です。
バックライト漏れも無く、非光沢IPSの苦手部分を完全に克服しています。

◎パネルは更に、sRGB色域こえる鮮やかな発色かつ安心のPanasonic製

4K動画のリアリティは視界の広さ(写り込みの無さ・充分な視野角)で決まるので
抜群のコントラストと色再現性をも併せ持つP70には現行の4Kテレビも敵いません。
P70で以下の4K再生すれば僅か3分で秘境にトリップ!(岩肌の立体感パねえ)

◎簡単かつ効果絶大の色補正(カラー・キャリブレーション)装置も標準搭載

指示通りに天板閉じて開けば補正完了します。
色設定は大きく分けて「写真用」か「その他」ですが、
「その他」に設定した途端、画面が黄色いの何のって(汗)
世に出回ってる殆どのノートPCが寧ろ青すぎって事でしょう。

◎SSD×2+HDD×2等、バリエーション豊富な内蔵ストレージ構成

◎長文打つのが快感になる、上品なキータッチ
(歴代ThinkPad最高。バックライト有えらぶと多少鈍るかも)

◎キーボードのホームポジションでマウス操作できる「トラックポイント」

トラックポイント自体はThinkPad共通で、殆どのアプリで横スクロールまで可能です。
今や15.6型以上のThinkPadはテンキー付ですが、17.3型ともなると
ホームポジションが左に寄ってる不自然さは最初から感じません。

◎米軍規格の頑丈設計

17.3型なのに持ち歩けんじゃね?と錯覚する程の塊感です。
何処にも飾りはありませんが、底面アルミですし
道具としての高級感も持ち合わせます。この辺の進化は
軽量化と引き換えに、しなやかになってしまった他シリーズとは真逆です。
(ThinkPad伝統の内部骨格も今季はPシリーズのみ採用です)

PCメーカーがノートのフラッグシップを13.3型辺りに置く理由は、
そこで得た設計ノウハウを大型ノートや量販モデルに下してくのが自然だからです。
同様にP70は、その裾野をタワー型PCにまで広げた歴史的旗艦と言えそうです。
(タワーに容積要るのはプロセッサがノート用低発熱の選別落ちだから)

【その他、特徴】

Win7 Pro選択可(選択した場合、Win 10メディアを無料請求可)

○メモリ最大64GB(4スロット)

○USB 3.0×4Thunderbolt 3×2+ExpressCard/34スロット

○電源や周辺機器を一発接続できるドッキングステーション多数(別売)

落下・水濡れにまで対応する保証「アクシデント・ダメージ・プロテクション」
への加入は、本体購入後1年以内で構いません。(料金表はコチラ

【短所・注意点】

△筐体だけ見てると15.6型と意外に違わないが、置くと机の狭さは実感
(かと言って仕事用の画面サイズとしては今更15.6にゃ戻れんっていう)

×カスタマイズでブルーレイ内蔵えらべない
(Panasonic UJ-272使えるかも)

△フルHD液晶えらぶとAUO製とサムスン製どちらのパネルになるか判らない
(だからこそ4K液晶版しかお勧めしない訳で)

×スピーカー音質はビジネスモバイル並

どうせP70ユーザーはノート内蔵スピーカーじゃ満足しないだろう
って割り切りが伝わって来ます。音量は充分ですが音質にメリハリありません。

△カスタマイズ画面の1st及び2ndドライブはM.2 SSD用なので「なし」でもOK
(その場合3rdドライブにOSが入る。M.2 SSDは出始めなので高発熱)

×7ミリ厚入る3rdドライブでSSD選べなかったり、ストレージ全般が不当に高価

ココはPシリーズの敷居が高い最大要因です。

【2017/10追記】どうやらThinkPad他シリーズより
ストレージも厳選(高信頼な型番、ロット)されてる様です。去年と違って
東芝、SanDisk、インテルといった有名処のMLC SSDは入手し辛くなってますから、
P70/P71のカスタマイズに従って購入しても今なら間違いじゃありません。【追記終】

自分は3rdにOS用として東芝SSD(MLC、512GB)入れましたが
公開されてる保守マニュアル見てHDD⇒SSD交換に5分(下の手順1~3)、
あとリカバリUSB付けて起動だけの作業でした。

<ストレージ交換の手順>

手順1:底ぶた開ける(コチラをクリックで動画再生

手順2:3rdストレージ取り出し(コチラをクリックで動画再生
(内蔵ストレージをHDD1つで注文するとココに入ってる)

手順3:3rdストレージ取り付け(コチラをクリックで動画再生

<手順終>

ちなみに4thドライブにご自分でHDD増設したい場合には
P70ベイ用HDDアダプタ
が別途必要です。(コレやるご予定なら4thドライブ「なし」で注文すればOK)

カスタマイズで一番迷うのは、注文後に変更できないグラフィックだと思いますが、

4K 60fps動画は見れるだけで充分。出来るだけ安く購入したい
⇒Quadro M600M(TDP 30W)

それ以外。どうせ高いんだから後悔したくない
⇒Quadro M3000M専用メモリ4GBのハイエンド。TDP 75W)

とお選び下さい。OptimusでQuadro指定したアプリの実行中でさえ、
低負荷ならM3000Mのが寧ろ省電力・低発熱だとNVIDIAが断言しています。

ちなみに上記TDPは発熱上限の目安であり、
更に上位のM4000M、M5000MはそれぞれTDP 100Wですが
P70の場合、どの構成を選んでも冷却パーツは共通です。
(パーツ番号が2つあるのは右ファン、左ファンの違い)

ACアダプタだけはM3000M以上選ぶと170⇒230Wとなります。
空調つかわない季節になって判った事ですが、どうやら
170Wアダプタ(M600Mに使用)の方は極まれにコイル鳴きがあります。
230W(M3000Mに使用)ではそれが無い代わりにレンガみたいにデカイです(汗)

モバイル・ワークステーションという理由で高価なのには納得できます。
QuadroはGeForceと違って全数がNVIDIA自社工場で生産⇒動作確認され
その中から優秀な個体としてQuadro用に選別されてるので仕方ありません。

以上まとめると、
P70って骨格さえ買っとけば
スマートなまま、メモリもストレージも増設し放題。
高性能なのに使い手がそれ必要とするまでは冷却ファンも回らない。
タワーPCが邪魔なのは、選別落ちの高発熱パーツ使ってるからだろw

って事になります。

ただし組立も、
IBM時代からの指定工場としてX300等の名機を送り出してきた連中なので
信頼度は米沢に劣りません。
梱包も丁寧で、本体の分解内部に至るまで汚れ1つ付いてませんでした(複数台確認)。

同世代ThinkPadだと

・P50⇒4K液晶(シャープIGZO)は視野角×、フルHDは発色×
・P51の4K⇒視野角は良いが発色が仕様と違ってsRGB比80%台←New
・P51s⇒排熱×。そもそも4コアCPU選べない←New

なのでそれなりの性能ほしけりゃ消去法でもP70(/P71)しかありません。
(P71でも筐体変更なくWin7はP70が最後なので値下がりは期待薄)

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2016/10追記:国内メーカーが海外資本に飲まれてくのは日本人として悲しいですが
ノートPCに関しては、「開発者に自社製ノートしか使わない覚悟があったのか?」
問い質してみるべきです。私もノートPC解説サイト運営を始めた10年前、
ノート以外のPCや外付モニタは全て処分いたしました。