XPS 15 2-in-1(9575)の長所・短所

【この機種の立ち位置】

①360°回転ヒンジ採用で4スタイルに使える変形15.6型

②15.6型では最薄級ボディ最細の画面枠

視認性に優れる低反射IPSで、4K・フルHD共シャープ社製

絵作り綺麗なRadeon(専用4GB)内蔵のCore i7-8705G搭載

⑤冷却ファン2基搭載なのに低~中負荷じゃ安定して静か

順に補足して行きますと、まず筐体についての②ですが
そんじょそこらのPCとは掛けてる素材コストが違います

外装:削り出しアルミ
画面:ゴリラガラス4
ヒンジ:アルミコートの金属製
パームレスト:手触り良いカーボン
タッチパッド:ガラス製で段差なし

と、高級感が解り易く
ノートで閉じて薄さ1.6センチなのにシッカリ感も充分です。

次に画面についての③ですが
実際の発色、最高輝度などはそれぞれ

4K:sRGB比98%(AdobeRGB比72%)、440カンデラ、コントラスト優秀

フルHD:sRGB比92%、390カンデラ、コントラスト良好

と、カタログ程じゃありませんが充分に高品質です。

どっちもギラ粒ないのは当然として、しいて共通の弱点も挙げれば
落とした輝度によっちゃあ微かにチラついたり、
下品な動画(笑)じゃあ比較的、残像で易いかなーって位です。

処理系の④ですが、
動画編集の書き出しを想定したシミュレーションでは
薄型ノート用i7(8550U)の相場より僅かに速い程度でした。
(Radeonノートに創作データ置く程の勇気は私にゃ無いですが)

冷却系の⑤に新素材採用も功を奏してか、
高負荷連続でもキーボード左側が45℃となるのが精々で
手を置いておくパームレストに温もりを感じる事はありませんでした。

一般にファン回り難い機種は吸い込む埃も少ない訳で
経験上、長持ちしてますし(大きな声じゃ言えませんが)
DELLノートでもこの機種に限っては、耐用年数に期待して良さそうです。

ラインナップは全てペン付属で上位から

4K+メモリ16GB+SSD 512GB or 1TB
4K+メモリ8GB+SSD 512GB←サンタさん、コレで充分ですぅ
・フルHD+メモリ8GB+SSD 256GB←バッテリ重視

となっており、価格差も妥当ですが
この機種の性格上、画面と保証以外は最小構成が基本です。

【その他、特徴】

〇無線LANは、インテル上位互換のKiller 1435
(無線がインテル以外のノートを、普通はゴミと呼ぶ)

〇マカフィー リブセーフが標準で1年

【短所・注意点】

△強度を保ったまま薄く、細くなので設置面積の割には重い1.98kg

×画面サイズに見合わない非力なスピーカー(1W×2)

△DVDドライブ非搭載

△SDスロットがMicroで、デジカメよりスマホに親和的

△本体薄いので仕方ないがフルサイズのUSB無し
(USBはThunderbolt 3×2の他にType-C×2(電源込)で数は充分)

△初期不良対策としても「アクシデンタルダメージサービス」必須

検品の頼りないDELLノートはこの辺が割高です。不良に至った
そもそもの過失がどちらにあるかはメーカー判断ですし、
所謂アンチにならない為にもこれへの加入は原則でしょう。

カスタマイズ画面でベース保証の年数を延長しておけば
アクシデンタル・・の年数も選べますが、

累計補償上限=本体購入金額

ですしバッテリ寿命は対象外なので1~3年で充分かと。

××長文打つならキーボードは外付推奨

薄型化のシワ寄せがキーボードに来ています。
フレーム面積(カーボン部分)で強度を稼ぐ為に
キーボード面はモバイル並の小ささです。

世界初となる磁気浮遊式キーですが、
ストローク0.5ミリの浅さはクリック感で補うものの、
現状では底付音が不快ですし押し難いキーもありました。
(特に気になったスペースキーはUS配列なら違うかも)

キーが共振しちゃうので内蔵スピーカーの音量まで
絞らざるを得ません。(1W×2に抑えた理由かも)

ペン入力も検知が4,096段階だったりパームリジェクションあったり
大画面ゆえに期待値まで高過ぎたのか、書き味は残念なものでした。

まぁ4スタイルPCですから、液晶やグラフィックがけん引して
コンテンツ消費が捗るってだけで食指が動いちゃうのも確かです。

私の様なビンボー人は道具としてしかPCを語れませんが、
本体を薄くする為にキーボード犠牲にするなんてぇのは
コレ買える富裕層にゃ寧ろ「歓迎できる差別化」かも知れません。

New XPS15 2-in-1(9575) (2018年7月13日発売)