コンパクトに生まれ変わったX13 Gen 4
の解説はコチラからどうぞ。
【この機種の立ち位置】
①画面の縦サイズが従来14型(16:9)超える13.3型16:10普及版
②更に、選べる画面いずれも非光沢IPSで視認性良好(タッチもオンセル)
③色再現性に優れ、WQXGAなら文字やサムネ画像がよりクッキリ
④Cinebench R20マルチのi7スコアは、他メーカー平均の2割増し
(Think独自の電力配分で体感できる応答性。バッテリでIris Xeフルパワー可)
⑤4G LTEや5Gも搭載可
(4Gは最小構成から選べてインテル版だと+2万円弱)
⑥剛性一本やりで米軍規格クリア。本体薄さは天板が樹脂だと18.19ミリ
(カーボンだと18.97ミリ。キー周りマグネシウム+底面アルミは共通)
(WUXGAはPrivacyGuard以外の構成で採点しています)
ポジション敢えて乱暴に言えば、T14sを横幅2cm圧縮した機種なので
(Tシリーズに無い2コアなi3で)静音・排熱を採るか、
(i3以外で)複数処理の余裕を採るか
は構成次第な面があり正直、モバイル専用って割り切りは否めません。
(両立してPC一台派も使えるT14sは、冷却パーツが若干大きめ)
内蔵バッテリはS(41Wh)/ L(54.7Wh。差額1,000円)選べますが、
実駆動はLバッテリ+i7構成で
明るさ控えめ(150cd)だと10時間、
充分な明るさ(300cd)だと8.5時間(WQXGA、最安画面とも)
って所です。(WQXGAは実測最高420cdあり、その明るさだと6.5時間)
充分なバッテリ持ち(AMD版は↑程じゃない)とも言えますが
Sバッテリ選ぶ程の余裕は無く、選んで軽くなるのも僅か70グラムなので
Sバッテリ構成には本体1.19kgをカタログで謳う以外の存在価値ありません。
私が拝見してる画面は
・WUXGA(縦1,200px)のタッチ無し、PrivacyGuard無し
・WQXGA(縦1,600px。タッチ無し、PrivacyGuard無し)
の定番2種ですが、いずれも
色再現は優秀(sRGBほぼ100%かつ色ズレ無し)で
黒表現や応答速度も標準以上ですし、
輝度下げてもチラつかないので疲れ難いです。
最高輝度はWUXGAの310cdも特に暗い訳じゃなく屋内なら充分ですが、
WQXGAの420cd見てしまうと物足りなさ感じるから不思議です。
【その他、特徴】
〇無線LANは、AMDモデル日本向けでもインテル製Wi-Fi 6選べる
(インテルCPUモデルは北米等で有効なWi-Fi 6Eも選択可)
〇スピーカーも、他社ビジネス向けと比べちゃ失礼な2W×2
(イヤホン無しで音楽きくにはエンハンサーアプリなど欲しくなるが)
〇USBは3.2フルサイズとType-Cが2つずつ
(後者は電源や専用ドックと兼用で、インテル版のみThunderbolt 4対応)
〇大型テレビに4K@60Hzが直接だせるHDMI 2.0装備
〇65Wアダプタ(非スリム)なら1時間で0⇒80%まで急速充電可
(外付HDD多用するのにも65Wお勧め。+1,000円)
〇選べる指紋センサーは電源ボタン一体式。起動⇒ログインが1タッチ
〇選べるカメラはプライバシーシャッター付
〇底面はネジだけで簡単に開き、SSD交換も比較的容易
(X1シリーズやT14sと違ってキーボード交換も)
【短所・注意点】
△オンリーワンである事を自ら放棄したキータッチ
ストローク1.5mmに浅くなっただけじゃなく
キートップほぼ平らで一部キー幅も狭いので、
今季はタッチ良い方から
T14(1.8mm) >> T14s(1.5mm+凹キー) > X13 >> X1 Nano(1.35mm)
って感じです。それなりにコスト掛けた1kg超えるノートなら
他社キーボードもX13とは比較対象になるでしょう。
△マウス代わりになる「トラックポイント」も、ボタンがより平面的に
(スクロールに使う真ん中が手触りで判り難いものの、この辺は慣れ)
△14型ThinkPadと違い、i3以外パフォーマンス設定は冷却ファン回り易い
音量も高めですが高周波じゃなく、
図書館で迷惑になる程ではありません(E14みたいコイル鳴きも無し)。
△i7やRyzenでベンチマークすると排熱ギリギリ
(パームは熱くならんが、ゲームや込み入った動画編集にはお勧めしない)
×SDカードスロット無し
△メモリは本体注文後の変更不可
(全てデュアルチャネルで8~32GB)
△AMD版の方は、PCIe 4.0 SSDに変えても期待ほど速度でない
△WUXGAに樹脂天板だと重心が高く、キータッチで画面が揺れ易い
(いずれもディスプレイは180°開く)
【直販でのお勧めカスタマイズ】
まずインテルCore i 版かAMD Ryzen版かですが、
ご予算に余裕あればインテル版お勧めです。理由は
・瞬発力重視
・バッテリ持ち
・PCIe 4.0対応
・Thunderbolt 4対応
など元々の設計がインテルベースで行われているからです。
一方のAMD版は、低価格構成ほどお買い得でして
・最小構成のRyzen 3でも4コア。ビデオ通話との同時進行も余裕
・メモリ16GB選ぶのに制約なし
・インテル無線えらぶ(増額なし)と、オマケで4G LTE搭載(投稿時)
ってな具合です。
次にどの画面えらぶかですが、
コレもご予算に余裕あればWQXGA(縦1,600px)一択です。
WUXGA(縦1,200px)でも表示領域は充分ですが、
WQXGAは高精細なのに輝度そろえりゃバッテリ消費に大差ありませんし
パネル品質に劣る要素が見当たらず、必要なら高輝度も使えるからです。
逆にWQXGA「絡み」の問題点ですが
・天板に50グラム軽いカーボン(+5千円)選べない
⇒カーボンだと本体厚くなるしパネル自体はWQXGAのが軽い
・メモリが16GB欲しくなる。Core i3だと16GB選べない
・WQXGA選択だけでカメラ込+1.4万円
と、ほぼご予算次第です。
以上を踏まえ、一般的なお勧め最小構成はインテル版ですと
i5-1135G7(4コア)+メモリ16GB+SSD 256GB+一番安い画面
+カーボン天板+指紋センサー+バッテリ54.7Wh+65Wアダプタ
で投稿時クーポン適用13.3万円って感じです。
追加でご検討するにしても
・Win 10 Home⇒Pro
・WQXGA画面(+樹脂天板)
・4G LTE
・キーバックライト
辺りが精々でしょう。
ちなみにインテル版スタンダード構成では
イーサネットコネクタが標準選択されてますが、
万が一必要になってから買い足しゃ済むので
選択はずせば4千円も浮きます。
一方、AMD版のお勧め最小構成は・・
+カーボン天板+インテルWi-Fi 6(+4G LTE)+指紋センサー
+バッテリ54.7Wh+65Wアダプタ
とやって投稿時クーポン適用13.4万円でして、
コレをRyzen 5(6コア)にするだけなら同14.1万円です。
(Ryzen 5は「パフォーマンス」構成で選べます)
AMD版はお得に買ってこそなので、他にご検討するにしても
・Win 10 Home⇒Pro
・WQXGA画面(+樹脂天板)
・キーバックライト
だけで充分です。
AMD版はSSDが128GBから選べますが
ThinkPad使いの半数以上は、本体購入直後にSSD交換する人達なので
そういった需要に応えた選択肢です。
ご自分で交換しないなら128GBは無視して下さい。
i3で10年持ち目指したい方へ
Win8 Pro、メモリ8GB(認識7.9GB)、SSD 1TBへと増強してますが、
Core 2 Duo Uプロセッサが冷却ファン殆ど必要としないのが
長持ちした理由です。
X13 G2長持ちさせるにはバッテリ交換など
ご自分で出来る事が前提になるので一般向けと言えませんし、
そういった方に構成アドバイスも不要でしょうが
・メモリ8GB
・WUXGA画面
・カーボン天板
Ryzenに刺激されCore i が一気に高性能化した今季から、PCは再び
モバイルと据置を別々に用意した方が快適な時代へ戻りました。
最後まで画面ワイド化に抵抗したX61、X201の子孫であるX13 G2は
16:10復帰の最初から優先順位は弁えており、
G3以降も何年かマイナーチェンジに留まると予想されます。